八千の墨宝を集めた書画院 仏教と芸術の融合

東華禅寺では、人々は仏法の真義を悟ることができるだけでなく、書画院で芸術と仏教文化が融合する独特の魅力を探求することもできる。

東華禅寺書画院は、万行法師によって2016年6月18日に設立された。現在、書画院の収蔵品は8000点近くに達し、国内外の約700名の芸術家から寄贈されている。そこには書画の大家の真筆もあれば、芸術家がその場で筆を振るった作品もある。書画院は300メートルの展示壁面と2000平方メートルの創作スペースを有し、書画創作、展覧会、芸術品収蔵の機能を一体としており、同時に「禅」文化の研究、教育、交流も行っている。

落成以来、書画院は多くの国の芸術作品を集め、様々な文化交流活動を開催し、中国の文化と思想を禅宗の道場を通じて世界へと広めた。また、世界の文化が東華禅寺から入ってくることも可能にした。特筆すべきは、書画院のすべての芸術品のチャリティー販売による収益は、全額が東華禅寺の「東方国際禅学院」と「高齢者養護院」の建設に充てられていることである。

万行法師はかつて、書画院は書画家のために作品を展示し、学び、交流するプラットフォームであり、信徒や出家者のためにも良い学習環境を提供していると述べていた。書画院は芸術と仏教文化を融合させ、自己修養の機能も兼ね備えており、中華の伝統芸術の美を世界に示す窓口でもある。世界の様々な文化が平等に対話し、多様な文化が互いに受け入れ合い、啓発し合うことを推進している。

「百の善行も孝行が第一」とされ、仏教では孝行が人間としての基礎、また修行の基盤であると考えられている。万行法師も孝道の伝承を重んじ、自ら「寿」の字を書き、巧みに「孝」「者」「長」「寿」の四文字を一体に融合させている。彼は人生には待てない二つのことがある、それは孝行と善行であると述べていた。

【出典】東華禅寺

翻訳/古橋奈津子