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新しいブランド牛として国内外から注目されている「つやま和牛」。日本でもわずかしか流通しない人気の和牛を香港へ輸出し販路を広めようという動きが始まった。12月20日には香港の企業やメディアの代表者らが岡山県津山市を訪問し、JA晴れの国津山畜産事務所で「つやま和牛香港輸出推進会」を開催した。
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香港側からは、瑞龍國際(香港)有限公司の梁顯鋒董事長、中華時報メディアグループ主席の曾曉輝教授など5名が訪問。JA、津山市などの関係者、生産者など20名余りが参加。 当日の模様は山陽新聞、山陰新聞など複数のメディアで報道された。
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国際貿易やつやま和牛を扱うレストランなどを経営する在日中国人の石秀祥さんは出席者に香港への輸出に向けた準備や展望について詳しく説明した。石さんが代表取締役を務める株式会社オー・エヌ・コーポレーションは津山で操業した貿易会社。津山市には家族が経営する牧場があり、現在3000頭の和牛を飼育している。「つやま和牛のブランド力向上をすすめ、海外市場での地位を確立する」と述べた。
懇談会では、梁顯鋒董事長が香港と東南アジアのビジネス環境について紹介し、つやま和牛の生産者と協力し「つやま和牛」を香港で普及させたいと話した。会場ではつやま和牛を使った料理の試食会も行われた。
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「つやま和牛」は岡山県津山市生まれ津山育ちの牛で月齢28か月以上。肥育期間中300kg以上津山産小麦のフスマを給与されたものをいう。日本の新たなブランド牛が海外富裕層に普及し、インバウンドを地元に呼び込むなど関連の効果も期待される。
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