2025年大阪・関西万博中国パビリオンで1日、「海を臨み四季に花咲く」をテーマとする「厦門(アモイ)都市テーマデー」が盛大に開幕した。前日の5月31日午後には、開催に先立つ交流会が行われ、良好な雰囲気づくりと準備が進められた。
この「厦門都市テーマデー」は、中国パビリオンで開催された「福建ウィーク」の重要な構成要素であり、2日間にわたり厦門市の都市イメージと国際協力の可能性を集中的に紹介。日中両国の政財界関係者や国際団体、メディアなど100人を超える来賓が出席し、現場では活発な交流が行われ、和やかで熱気あふれる雰囲気に包まれた。
注目すべき展示のひとつとして、中国パビリオン内の「緑水青山」展示エリアにおいて、厦門市のユンダン湖が都市の生態環境改善の模範例として登場。人と自然が共生する物語として多くの来場者の関心を集めた。福建ウィークの期間中、来賓は山と海が調和し、環境に優しく住みやすい厦門の都市風景について、より深く理解することができた。
6月1日の「厦門都市テーマデー」開幕式では、厦門市人民政府の廖華生副市長、中国の薛剣駐大阪総領事、大阪・関西万博中国パビリオンの劉爍副館長が中国側代表として登壇し、厦門市が中国南東沿海の一小島から、国際的ハブ都市へと成長を遂げてきた歩みを振り返った。紹介によれば、厦門市の昨年のGDPは1200億米ドル(約17兆2152億円)を超え、前年比5.5%増加、対日貿易額は56億ドル(約8033億7600万円)に達し、日本企業370社が現地進出しているという。
また、長崎県佐世保市の西本真也副市長、沖縄県宜野湾市の佐喜真淳市長、日中投資促進機構の岡豊樹事務局長が日本側代表として登壇。長崎と沖縄が中国と親密な関係を築いてきた歴史や、厦門市との40年以上にわたる友好都市の関係を振り返り、今後も日中の懸け橋としての役割を期待すると語った。
岡豊樹氏は、毎年9月に厦門市で開催される「中国国際投資貿易商談会(CIFIT)」を紹介し、日本の企業家たちに現地訪問を呼びかけた。
開幕前日の5月31日には、帝国ホテル大阪にて「厦門-日本 経済・貿易・文化・観光交流・ビジネスマッチング会議」が開催され、ビジネス環境、観光資源、重点産業をテーマに深い交流が行われた。厦門市商務局と文化・観光局の代表が投資と観光の魅力を紹介し、厦門市と日本を行き来する起業家4名が実例を発表。さらに複数のプロジェクトがこの場で契約締結された。
「厦門都市テーマデー」期間中には、南音、歌仔戯、人形劇、カンフー茶芸など、福建省の伝統芸能が次々と披露され、厦門市の豊かな閩南(福建南部)文化と多彩な芸術を伝えた。来場者はその世界に引き込まれ、惜しみない拍手が送られた。無形文化遺産の展示エリアでは、漆線雕(しっせんちょう)、影雕、青磁などの福建省の伝統工芸品が展示され、その高度な技術と独特のスタイルが来場者の目を引き、中国の無形文化遺産の奥深さを印象付けた。
この「福建ウィーク」は5月30日から6月1日まで開催され、福州・厦門両市の都市テーマデーを軸に、大阪各地で経済や文化のプロモーションイベントが行われた。これらの取り組みにより、国際港湾都市・厦門の開放性と発展力が多面的に発信され、中国パビリオンが掲げる「自然と共に生きるコミュニティの構築ーグリーン発展の未来社会ー」という理念に、厦門市ならではの知恵が注ぎ込まれた。

帝国ホテル大阪にて開催された「厦門-日本 経済・貿易・文化・観光交流・ビジネスマッチング会議」

2025年大阪・関西万博中国パビリオンで開催された「厦門都市テーマデー」の開幕式

挨拶をする厦門市人民政府の廖華生副市長

挨拶をする中国の薛剣駐大阪総領事

挨拶をする大阪・関西万博中国パビリオンの劉爍副館長

挨拶をする長崎県佐世保市の西本真也副市長

挨拶をする沖縄県宜野湾市の佐喜真淳市長

挨拶をする日中投資促進機構の岡豊樹事務局長

2025年大阪・関西万博中国パビリオンで開催された「アモイ都市テーマデー」の開幕式

「厦門都市テーマデー」の開幕式で披露されたパフォーマンス

無形文化遺産の展示エリアで取材をするMBSラジオの記者

無形文化遺産の展示エリアに集まる来場者たち

無形文化遺産の展示エリアで展示を体験する人

2025年大阪・関西万博中国パビリオンの入口、開催された「福建ウィーク」
